当院が慰安マッサージ(もみほぐし)をしない理由
北郷通りはり灸整骨院の山本です!!
今ちまたには、様々なマッサージ店が存在しています。
大きな通り沿いを歩けば「もみほぐし60分2980円」なんていう看板を目のする事も多くなりました。
ですが「マッサージ」と「もみほぐし」一見同じように感じますが、ここには大きな違いが存在します。
今回はその違いについて書きたいと思います。
区別できていない人がほとんど?「マッサージ」ができるのは限られた人だけ!
まず、格安マッサージ店が「揉みほぐし」というなんともつかみどころのない名称になっていることに違和感を感じた方はいませんか?
これ、実はマッサージって書けないから苦肉の策で付けた名称なんです。
そもそも本来マッサージという看板は国家資格者しか掲げることは出来ません。三年間学校に通い国家試験を受け、合格した「あんま指圧マッサージ師」の免許が必要です。
ですが、経営側としては人材探しの労力や、人件費を抑えるためには無資格者を雇った方が簡単です。
ですから、ちまたにあふれるほとんどの格安マッサージ店では無資格のちょっと社内研修を受けたくらいの人がやっているのが現状です。
変な話ですが「マッサージ」という名称は免許が必要ですが、○○マッサージ、○○式マッサージなどは免許が必要ありません。
タイ古式マッサージ、オイルマッサージ、英国式マッサージなどは無免許でもいいという、無法状態のせいで消費者にとって大変分かりづらいものとなっています。
治療と慰安を一緒にしてはいけない
マッサージというと凝っている所を揉むというイメージがあると思います。
ここで大切なことは「治療のマッサージ」と、「慰安のマッサージ」があるということです。
「治療のマッサージ」は症状の改善を目的として行うマッサージで、「あんま指圧マッサージ師」の免許が必要です。
この場合必ずしも凝っている所をやるとは限りません。症状を改善するために必要な刺激を入れます。
「慰安のマッサージ(揉みほぐし)」は症状の改善が目的ではなく、マッサージされて気持ちいいことが目的なのでリラクゼーションです。
その為ひたすら凝っている所を揉むというやり方になります。
ここには大きな違いがあります。
治療のマッサージは症状の改善・緩和の為に行うので、施術時間や、やってもらった満足感に左右されるべきではありません。症状が改善するかが最大のポイントになります。
一方、慰安のマッサージは症状うんぬんより凝っている所を中心に長い時間やってもらった満足感が最大のポイントになります。
この二つのマッサージはひとくくりのマッサージですが、受ける側が何を求めているかによって選ぶべきマッサージが違います。
開業当初は揉みほぐしがメイン
当院は札幌市白石区の北郷で開業させていただき、2年が経ちました。
最初は一般的な整骨院と変わらず、揉みほぐしマッサージ中心の治療でした。
凝っている所や、症状が強い所に対しての局所的なアプローチの為、よく言えば平均的な当たり障りのない治療方法、悪く言えば特色のない治療方法でした。
以前は、例えば「肩こりがつらい」という方には、首・肩や肩甲骨などに揉みほぐしや、ストレッチをしていました。
しかし、たいていの方は効果は感じて頂けるのですが、次にいらっしゃった時には元に戻っているという状態でした。
コリとの追っかけっこ!
せっかく治療しても元に戻ってしまう。
なぜ、元に戻るのか。
考えられることは、いくつかありました。
①コリの原因を解決できていない。
②作業や姿勢を含め、日常生活の負担が強すぎる。
③常に筋肉を緊張させた状態を作り出してしまっている。
そもそも、コリとはどういう状態か
たとえば肩こりとは、首から肩、背部にかけて広がる違和感、張るような重苦しい感じを指します。
医学的に言うと、「項部・僧帽筋および棘上筋部に緊張が強く、また肩甲骨内上角に硬結がある痛みの症候群」です。
原因は疲労、姿勢、心理的要因、様々ありますが、筋肉の緊張が強くなって「凝る」という状態になったものです。
筋肉が凝っているということは、筋肉が上手く収縮できない状態です。
筋肉は伸び縮みすることでパワーを発揮できるため、硬いとパワーが出ません。
伸び縮みしないということは、血流も滞り、老廃物も流れにくく、痛み物質も発生します。
筋肉のコリ解消といえば第一選択は揉むこと?
揉んでコリが緩んだと感じられている人はどれくらい、いらっしゃるでしょうか。
「いやいや、凝っている所を揉んだんだから効いてる。」
そういう方も多いと思います。
ではなぜ、すぐに戻ってしまい、その後も通い続けるのでしょう。
本来は、治ればコリは気にならなくなるのではないでしょうか。
強いマッサージ(慰安のマッサージ)の多くは、コリをおされることでイタ気持ちいい感覚が起こり、その強い刺激に感覚がマヒし、本来の状態を感じなくなっている状態です。
それだけならまだいいですが、強い刺激で炎症を起こし痛んだり、防衛反応でより緊張が強くなる場合もあるのです。
筋肉を緩める為には、痛みを感じないような弱い刺激の方が有効といわれています。
日本人の感覚では、かなり物足りないものに感じるような強さです。
しかし多くの方はイタ気持ちいい強さを求めます。
そこに治療効果と、受ける側が求めているものが違うもどかしさがあります。
原因にアプローチするとコリは治るのか?
結論から言えば、改善します。
肩こりを例にすれば、原因は肩自体にあることはあまりなく、たいていは症状が出ていない場所にあります。
その為、原因にアプローチできる治療をしてくれる所に行くことが大切です。
当院の治療
昨年から当院では整動鍼という治療方法を導入しています。
この方法に変えてから、患者様にコリが元に戻ったと言われることが、極端に少なくなくなりました。
症状が出ている場所にアプローチすることはあまりなく、原因を探して、そこにアプローチする為、局所治療に比べ改善しやすく、治療効果も続きます。
刺激もソフトで体に優しい治療です。
症状があり、ずっとマッサージに通い続けている方は、一度当院にご相談ください。
札幌市白石区のととのえ鍼灸院、院長の山本です。
鍼治療を探求し、患者様から「ここに来てよかった」と言って頂く瞬間のために情熱を注いでいます。
趣味は身体を動かす事、映画鑑賞、ドライブ、かわいいかわいい娘と遊ぶこと。