過敏性腸症候群【下痢型】
過敏性腸症候群の中でも一番つらいと言われるのがこの下痢型です。
このタイプは症状も強く、突然の腹痛・便意でトイレに駆け込む様な辛い症状です。
社会人なら通勤時や会議中、学生なら通学時や授業中など、すぐにトイレに行けない状況に不安を感じ、仕事や学校を辞めてしまう事もあるほどです。
下痢型は特に、男性に多い傾向があります。
主な症状
腹部の症状
腹部の痛み、腹部の張り、突然の便意、不快感、お腹がゴロゴロなる、残便感
身体全体の症状
不眠、不安感、抑うつ
頭痛、頭重感、疲労感、めまい、背部痛、肩こり
吐き気、嘔吐、食欲不振
下痢とはなに?なぜ起きるのか?
下痢とは、腸の運動(蠕動運動)が過剰に行われ、内容物が必要以上に早く通過したり、腸粘膜からの分泌が増えたりすることで、腸で水分を十分に吸収できなくなり、水分の多い便が排泄される現象です。
下痢の原因は?
一般的な下痢の原因は?
●細菌やウイルスの感染による腸炎
●牛乳不耐症(乳糖不耐症)
●食あたり・・・腐ったもの、生もの、油分の多い物、刺激物、糖分の多い物、普段食べないものを食べた
●水あたり・・・水分の摂りすぎ、旅行先に水を飲んだ、アルコールを飲んだ
●ストレス
●潰瘍性大腸炎・クローン病・大腸がんなどの病気
検査でも原因を特定できない場合、「下痢型IBS」が疑われます。
下痢型IBSの原因
●ストレス
●細菌やウイルスの感染による腸炎
●食生活の影響
●アレルギー
●生活リズムの乱れ
また、排便によってその症状が軽減することもIBSの特徴です。
下痢型IBSの施術内容は?
施術をするうえで重要なことは、お腹や背中の硬さを見つける事です。
原因不明のお腹の症状は、腹部と腰背部の緊張による影響が大きい為、それらの緊張を和らげる事を目的に行います。
鍼灸の鍼を使い、体幹部の緊張と関係する手足のツボを使います。お腹自体に鍼をすることはありません。
直接刺さない理由は、お腹の緊張は刺激の仕方によっては余計に固くなってしまう可能性があるからです。
鍼灸のツボを使うと、直接お腹を刺激しなくても緩めることができるため、安全に施術することができます。また、腹部の緊張を生んでいる原因が腹部以外にある可能性がある為、その原因に対しての鍼をします。
~施術の流れ~
まず、問診票にご記入いただきます。
2回目以降の方は、その後の体の変化についてのチェックシートにご記入いただきます。
ご記入後、お着替えしていただます。(着替えは当院にて無料貸し出ししています)
その後、お腹の緊張、背中の緊張をチェックして、その緊張に関係する手足のツボに鍼をします。
鍼は多くても一回の治療で5本ほどです。
鍼が多いと、体がどの鍼に反応していいか分からず、効果が弱くなると考えています。
正確にツボを刺激することで、少ない鍼でも効果的な鍼をします。
再度、体の緊張をチェックし、緊張が残っていれば再度鍼をします。
再び身体をチェックし、緊張が緩んでいる事をご一緒に実感して頂き、その日の施術を終了します。
下痢型IBSは5回ほどの施術で改善していることが実感して頂けると思います。
その後は、改善具合を見ながら相談して通院間隔を決めましょう。
当院では、良くなった後、患者さんに無理に通い続けるようなことは強要いたしません。
ただ、おなかの症状を抱えていらっしゃる場合、日ごろから頑張りすぎている方、ストレスや環境変化などの刺激に弱い方が非常に多く、日常生活の中でも負担が蓄積してしまって症状となっているため、回復してからも定期的なメンテナンスをすることをお勧めします。
通院回数や間隔などお気軽にご相談ください。